外壁材にはさまざまな種類があり、種類によって特徴やメリット・デメリットなどが異なります。
現在人気が高いのはサイディング外壁ですが、昔から多くの住宅で使われていたものがモルタル外壁です。
モルタル外壁は耐火性や遮音性、デザインの自由度といった優れた特性を持っています。
しかし一方で、ひび割れの発生や定期的なメンテナンスの必要性など注意すべき点もあります。
そのため、モルタル外壁を検討されている方はこれらの特徴を十分に理解した上で、総合的に判断することが大切です。
そのためには適切な施工業者の選択とメンテナンス計画が重要になります。
モルタル外壁とは


モルタル外壁とは、セメント・砂・水を混合して作られるモルタル材料を用いた外壁仕上げのことです。
日本の住宅建築において長年使用されてきた伝統的な外壁材料の一つで、現在でも多くの住宅で採用されています。
基本的にセメント1に対して砂2〜3の割合で混合し、適量の水を加えて練り上げて、これを建物の外壁面に塗り付けることで耐久性のある外壁を形成します。
施工方法としては下地の上に防水紙を貼り、その上にラス(金網)を張って、モルタルを塗り重ねていくのが一般的な工程です。
モルタル外壁の種類


モルタル外壁には仕上げ方法によっていくつかの種類があります。
・リシン仕上げ
・スタッコ仕上げ
・吹付けタイル仕上げ
・左官仕上げ(手作業仕上げ)
リシン仕上げは最も一般的で、砂骨材を混ぜた塗料を吹き付けて細かいざらざらした質感を作り出します。
スタッコ仕上げは厚みのある塗材を使用し、コテやローラーで模様をつけた立体的な仕上がりが特徴です。
また、左官職人の技術によって作られる手作業の塗り壁仕上げもあり、これは独特の風合いと温かみのある表情を生み出します。
モルタル外壁のメリット


モルタル外壁には以下のようなメリットがたくさんあります。
優れた耐火性
モルタルは不燃材料なので火災に対する抵抗力が高く、建物全体の防火性能が向上します。
特に都市部の密集住宅地では、この特性は重要な安全要素となります。
隣家からの延焼を防ぐ効果も期待でき、火災保険料の軽減につながる場合もあります。
高い遮音性
モルタルの密度の高さにより、外部からの騒音を効果的に遮断します。
交通量の多い道路沿いや商業地域の住宅では、この遮音効果は居住環境の向上に大きく影響します。
また、室内の音が外部に漏れにくいという特徴もあります。
デザインの自由度
モルタルは可塑性に優れているため、曲面や複雑な形状にも対応でき、建築デザインの自由度が高くなります。
職人の技術によってさまざまな質感や模様を表現することが可能で、個性的な外観を実現できます。
色彩についても、顔料を混入することで多様な色調を作り出せます。
費用が比較的安い
モルタル外壁は材料費が比較的安価で、大規模な工場設備が必要ありません。
そのため、初期費用を抑えることができます。
また、部分的な補修も可能なため、メンテナンス時の費用も抑えられる場合があります。
塗装による防水性の確保
モルタル自体の防水性は低いですが、表面に施工された塗装や仕上げによって適切に施工されたモルタル外壁は、優れた防水性を発揮して雨水の浸入を効果的に防ぎます。
また、下地処理と防水紙の施工を適切におこなうことで、湿気から建物の構造体を保護します。
モルタル外壁のデメリット


モルタル外壁にはたくさんのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
後悔しないためにも、デメリットについてもしっかりと把握しておきましょう。
ひび割れの発生
モルタル外壁の最大のデメリットは、乾燥収縮や温度変化によるひび割れの発生です。
特に施工直後から数年間は、材料の収縮により細かなひび割れが生じやすくなります。
これらのひび割れから雨水が浸入すると、建物の劣化を促進する原因となります。
定期的なメンテナンスが必要
モルタル外壁はひび割れの補修や塗り直しなど、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
一般的に10〜15年ほどでのメンテナンスが必要とされており、これを怠ると防水性能の低下や外観の劣化を招いてしまいます。
メンテナンス費用も発生してしまうため、長期的な維持管理計画が重要になります。
施工技術によって差が出る
モルタル外壁の品質は施工する職人の技術レベルに大きく左右されます。
下地処理、混合比率、塗り厚、乾燥管理など各工程で適切な技術が要求されるため、経験豊富な職人による施工が必要です。
技術不足だと施工不良が起こってしまい、早期の劣化や性能低下につながってしまいます。
重量による建物への負担
モルタルは比較的重いため、建物の構造に負担をかけてしまいます。
特に、木造住宅の場合は外壁の重量を適切に考慮する必要があり、場合によっては構造補強が必要になることもあります。
施工期間が長い
モルタルは水分を含んでいるため、施工には適切な温度と湿度条件が必要です。
雨の日や高温・低温時には施工することができないため、天候に左右されやすく工期が長くなるというデメリットがあります。
また、それぞれの塗装工程ごとに乾燥時間を確保する必要があるため、施工期間が長くなる傾向があります。
まとめ
モルタル外壁は優れた耐火性と遮音性、デザインの自由度を持つ伝統的な外壁材です。
初期費用を抑えることができ、適切に施工や維持管理をすれば長期間にわたって建物を保護することができます。
しかし一方で、ひび割れの発生や定期的なメンテナンスの必要性、施工技術が要求されるなど注意すべき点も多くあります。
そのため、モルタル外壁を選択する際は、これらのメリット・デメリットを十分に理解することが重要です。
信頼できる施工業者による適切な工事と継続的なメンテナンス計画をおこないましょう。
*K*
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