軒天には建物を保護するという重要な役割があるので、メンテナンスや修理が必要な部分ですが、「軒天ってどの部分なの?」「どんな役割があるの?」など疑問に思っている人は多いでしょう。
軒天について知らずにメンテナンスを放置していると、後々建物に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
本記事では軒天とはどんな役割や種類があるのかなどを紹介します。
軒天とは?
軒天とは、建物の外壁と屋根の間にある天井部分であり、「外壁一体タイプ」と「ボードタイプ」の2種類があります。
外壁一体タイプは外壁と軒裏が一続きになっているデザインで、一体感のある見た目を実現できるのが特徴です。
一方で、ボードタイプは軒裏に専用のボードを設置するタイプで、耐久性やデザインの自由度が高い点が特徴です。
また、軒天と軒裏は同じ意味であり、どちらも外壁の上部から屋根が張り出している部分に位置します。
軒天は見た目だけではなく建物を保護するという重要な役割があるので、住宅の外観や機能性に大きな影響を与えます。
軒天の役割
ここでは、具体的な軒天の役割について詳しく説明します。
延焼防止
軒天があると、火災が発生した際に屋根裏や他の部分に延焼するのを抑え、建物全体への被害を最小限にとどめられます。
もし軒天がなかった場合、火災が発生した際に屋根裏や他の構造部分に直接炎が広がりやすくなり、火災による被害が拡大する恐れがあるでしょう。
軒天はケイカル板や金属板といった耐火性に優れている素材でできており、火災時に住まいを守る重要な部分です。
美観を保つ
軒天(軒裏)は、建物の外観の一部として美観を保つ重要な役割を果たします。
特に、軒天は野地板や垂木といった屋根内部の構造材が見えないようにカバーすると、建物の仕上がりを整え見栄えを良くします。
また、素材や色の選び方次第では、住宅のデザイン性を変化させる効果もあるためとても重要な部分です。
屋根裏の換気
軒天には、屋根裏の換気をスムーズにおこなう役割もあります。
もし軒天がない場合、湿気や熱気がこもりやすくなり屋根裏の結露が発生し、カビの発生や木材の腐食が起きる可能性が高いため、屋根裏の換気はとても重要です。
特に、効果的な換気をおこなえるようにするには、有孔ベニア板などの通気性の良い素材を使用するとより雨水の侵入を防げます。
軒天の素材
軒天に使用される素材は、住宅の外観や機能性に大きな影響を与えます。
主な素材は6つあり、以下でメリット・デメリットについて詳しく説明します。
ベニヤ板
ベニヤ板は、木材を薄く削って何枚も重ねて作られた素材です。
安価なのが特徴であり、コストを抑えたいときに使用する場合が多いです。
しかし、ベニヤ板は湿気や雨水に対して弱く、長期間使用すると反りや劣化が発生しやすい欠点があります。
特に、湿度が高い地域や雨が多い環境では、適切な防水処理をしないとベニヤ板が劣化して建物全体の雨漏りを引き起こすリスクが高まります。
有孔ベニア板
有孔ベニア板は、ベニヤ板に小さな穴を開けた素材です。
穴が開いているので、通気性の向上により結露やカビの発生を防ぎ、建物の劣化を抑えられるのがメリットです。
屋根裏の通気性を確保できるのが特に重要であるため、湿度が高い地域や雨が多い地域では有孔ベニア板は適しています。
しかし、穴が開いているため強度が低い点や、ゴミや汚れが溜まるため定期的な清掃が必要になるなどのデメリットもあります。
プリント合板
プリント合板は、ベニヤ板にプリントシートの装飾が施された素材です。
外観を美しく整えられるのがメリットなので、軒天のデザインにこだわりたい場合に最適でです。
また、プリントシートが表面に施されているので、塗装なしでも防水効果が発揮できるというメリットもあります。
しかし、長期間使用すると表面のプリント部分が劣化し、見た目の美しさが損なわれるというリスクもあります。
ケイカル板
ケイカル板は、鉱物と石膏を混ぜて作られた素材です。
耐火性を持っているため、火災リスクの高い地域や安全性を重視する住宅では特に有効です。
また、耐水性も高く雨水や湿気にも強いため、軒天としての使用に適しています。
一方、硬い素材なので割れやすい点や、他の素材に比べてコストが高い点がデメリットしてあります。
フレキシブルボード
フレキシブルボードは、セメントと繊維質を混ぜて作られた素材です。
ケイカル板と同様、耐火性、耐水性に優れており、軒天に適した素材です。
また、屋根の形状に合わせてカットがしやすく、複雑なデザインの屋根にも対応できるため、設計の自由度が高まります。
しかし、ケイカル板と比べて価格が高く、表面に汚れがつきやすいなどのデメリットがあります。
金属板
金属板は、ガルバリウム鋼板やアルミスパンドレルといった素材を使用しています。
特徴としては、耐久性、耐火性、耐水性が高く、火災や雨漏りに対して強い耐性を持つ素材です。
しかし、金属板は他の素材に比べコストが高いため、一般の住宅ではあまり使用されません。
また、適切な防錆処理をしないと雨水によって錆が発生しやすくなるため、定期的なメンテナンスが求められます。
軒天をおしゃれにする色選び
軒天の色によって住まい全体の印象が大きく変わるため、以下におしゃれな軒天を作るためのポイントを紹介します。
外壁に合わせる
軒天の色を外壁と合わせると全体的に統一感が生まれ、住まいがすっきりとした印象になります。
例えば白い外壁の場合だと、軒天の色は明るいアイボリーやクリーム色が相性抜群です。
また、ダークグレーやネイビーの外壁には、同系色を合わせると落ち着いたモダンな雰囲気を演出できます。
外壁の色と軒天の色をバランスよく調整すると、全体のデザイン性が高まるでしょう。
付帯部と合わせる
雨どい、窓枠、玄関ドアなどの付帯部と軒天の色を合わせると、住宅全体のバランスを取れます。
例えば、黒い雨どいや窓枠がある場合、軒天も合わせて黒やダークグレーにすると一貫したシックな印象が得られます。
また、木材を使用したナチュラルな外装では、軒天も木目調にすると自然の調和を演出できるでしょう。
人気があるのは白色
軒天の色として最も人気があるのは白です。
白はどんな外壁や屋根にも合い、住まいを明るく清潔感のある印象にします。
また、白色の軒店と木目調の外壁と合わせると、爽やかで温かみのある雰囲気を作り出せるためさまざまな住宅に人気です。
また、白い軒天は光を反射するため、夕暮れ時にも住まいが明るく見えるという利点があります。
クリア塗装もおすすめ
クリア塗装は、素材そのものの質感を活かしながら軒天を保護する方法です。
特に、軒天に高級な無垢材を使用している住宅では、クリア塗装によって木材の美しい木目を引き立てつつ耐久性を高められます。
クリア塗装は素材の良さを活かしつつ機能性を持たせられるため、軒天におすすめの塗装です。
まとめ
軒天は、建物の外観を整えるだけでなく、延焼防止や屋根裏の換気など住宅を保護する重要な役割も担っています。
そのため、建物を長持ちさせるには定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に、塗装を適切なタイミングでおこなうと、雨水や外部からの影響を防ぎ建物全体の寿命を延ばせます。
塗装の適切な頻度については専門の業者に相談すると最適な提案をしてもらえるので、迷った場合は一度問い合わせてみるとよいでしょう。
当社の塗装工事については「こだわりの外壁塗装・屋根塗装」をご覧ください。
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