コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

建物の外壁は経年や雨風の影響などで、どうしても劣化が生じてきます。

雨漏りから建物を守るコーキングにも劣化が起こるのは免れません。

コーキングが劣化してしまうと雨漏りだけではなく、建物の腐食にもつながってしまうため、再度コーキング工事が必要です。

この記事では、外壁のコーキング工事の方法や流れについて詳しく解説します。

目次

コーキング工事について

コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

コーキング工事とは?

コーキング工事とは、外壁に用いられるサイディング同士の継ぎ目にコーキング材を充填する工事のことです。

外壁の継ぎ目部分にゴムのような存在を見たことがあるでしょう。

この継ぎ目部分には、弾力性を含んだコーキング材が使われています。

コーキングの役割

コーキングには「建物の揺れの負荷を緩和させること」と「雨水の侵入を防ぐ」という2つの重要な役割があります。

地震やサイディングの収縮などで建物は少しずつ動いています。その揺れや動きを緩和させて、外壁にヒビが入ることを防ぐ働きがコーキングにあります。

また、サイディング同士の隙間をコーキングで埋めることで、建物内への水の侵入を防止します。

コーキングは建物の寿命を伸ばすための、なくてはならない大事な部分です。

しかし、このコーキング部分は経年や材料の寿命で、どうしても劣化してしまいます。

この劣化を放っておくと、ヒビが入り雨漏りが発生するといった事態になります。

コーキング工事の方法

コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

劣化したコーキングを補充するためにおこなわれるのが、コーキング工事です。

外壁のコーキング工事には以下の2種類の方法があります。

打ち替え

打ち替えとは、すでにある劣化したコーキングを完全に除去して新しくコーキングを打つ方法です。

劣化部分の損傷が激しい場合や、外壁の目地には打ち替えの方法をとります。

増し打ち

増し打ちとは、すでにある古いコーキングの上から重ねて新しいコーキング材を補充する方法です。

劣化部分が深刻ではない(表面的な劣化)場合や、サッシ周りなどに適しています。

コーキング工事の流れ

コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

外壁のコーキング工事をおこなう際は、当日の天気の確認が必要です。

雨の場合は作業を中断しないといけないため、事前にチェックしておきましょう。

コーキング工事の流れは大きな工程で以下の6つになります。

①劣化部分のコーキング剤の除去と掃除

②マスキングテープで養生

③プライマーを塗る

④コーキング材を打つ

⑤ヘラでならす

⑥マスキングテープをはがして乾燥

①劣化部分のコーキング剤の除去と掃除

劣化している部分のコーキング剤をカッターで取り除いていきます。

この時、カッターの角度を斜め25〜30度くらいにすると、コーキング材を残すことなくきれいに取り除くことが可能です。

カッターだけで除去が難しい場合は、ペンチやのみなどを使用します。

また、取り残しがないようにサイディングの側面(溝の内側)もきれいに削ぎ落します。

すべて取り除いたら、ハケを使って削りかすなどをきれいに掃除します。

②マスキングテープで養生

そのままコーキング材を充填してしまうと外壁材についてしまうため、マスキングテープで養生します。

コーキング部分を囲うように貼っていきます。

ガムテープではなく、養生テープを使用することが大切です。

③プライマーを塗る

プライマーは、コーキング材と下地の接着力を強力にさせるために必ず塗ります。

その後、密着不良にならないようにしっかりと乾燥させるのがコツです。

プライマーの乾燥時間はメーカーによって変わるため、塗る前に乾燥時間のチェックをおこないます。

通常は30分以上~8時間の間に、次の手順にいくようにとされています。

④コーキング材を打つ

コーキング材を打つ時は、コーキング材の内側に空気が入らないように素早くしっかり打つことがポイントです。

量が足りないと隙間ができてしまうため、適切な量をたっぷり充填します。

⑤ヘラでならす

凸凹状に盛り上がった表面箇所を、ヘラを使って丁寧にならしていきます。

気温が高い夏場は硬化スピードが早いため、素早くならしていく必要があります。

⑥マスキングテープをはがして乾燥

テープにコーキング材がつかないように、マスキングテープをはがす時も慎重にはがしていきます。

コーキング材が完全に硬化するまでは24時間なので、その間は触らないように注意が必要です。

コーキング工事の注意点

コーキング工事の方法とは?流れや重要な役割を解説

外壁のコーキング工事をおこなう際は、以下2点の注意が必要です。

コーキング材の選び方

コーキング材にはいくつかの種類がありますが、外壁のコーキング工事の場合は変成シリコンのコーキング材を選びます。

似た種類でシリコン系がありますが、変成シリコンとはまったくの別物です。

変成シリコンはサイディング外壁やALC外壁に多く使用されており、防カビ材が含まれていることも多く、耐久年数は10年~15年です。

塗装する外壁にも使えるので、外壁コーキング工事では一番適したコーキング材になります。

目地底を確認

コーキング材を打つ前には目地底の確認が必要です。

目地底には、ボンドブレーカーといわれるテープ状の材料が入っていることがほとんどです。

絶縁テープとも呼ばれます。

ボンドブレーカーはコーキング材の剥がれを防いだり、コーキング材が底面に接着しないように防ぐ重要な役割があります。

ボンドブレーカーが万が一ない場合は補充しなければなりません。

ここでバックアップ材を代わりとして補充するのはおすすめしません。

バックアップ材とボンドブレーカーの使用目的は別なので、必ずボンドブレーカーを補充するようにします。

まとめ

外壁のコーキング工事は難易度も危険性も高いです。

また、コーキング材選びや目地底の状態、使われている資材などを素人目線で確認するのは難しいでしょう。

失敗なくおこなうためには、外壁コーキング工事に適した材料選びと正しい工程が必要です。

費用がかかっても、安心して任せられるプロにお願いすることをおすすめします。

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*K*

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