外壁塗装の際によく聞く言葉に「ケレン」があります。
ケレンとはどのような作業のことを言うのでしょうか?
また、外壁塗装に必須と言われるケレンの役割はどのようなものなのでしょう?
この記事では、ケレンを行う理由や作業内容、その語源についてもご紹介するので、最後まで記事をチェックして下さい!
ケレンとは?
ケレンというのは、外壁塗装の下地処理の1つで、サンドペーパーやパッドなどを使用して、塗装する場所の表面を擦る作業をいいます。
ケレンは、塗料をしっかり密着させるために必要な作業で、外壁塗装には必須の作業です。
ケレンを行わずに塗装を行うと、塗料がすぐに剥がれてくるなどの不具合が起こることがあります。
弊社でも、外壁や屋根、付帯部の塗装の際には、必ずケレン作業を行ってから塗料を塗布します。
弊社で行ったケレン作業の様子は、こちらからご確認いただけます。
ケレンの語源は?
ケレンという言葉の語源も気になりますよね。
実は歌舞伎にも「ケレン」という言葉があります。
歌舞伎の場合「外連」と漢字で書くこともあります。
歌舞伎のケレンは、大道具や小道具などを仕掛けとして使用し、観客が思いもよらない演出をして驚かせることをいいます。
たとえば、歌舞伎の見せ場である早変わりや宙乗りなどもケレンの1つです。
外壁塗装のケレンの語源は、この歌舞伎のケレンとはまったく異なっているようでした。
外壁塗装のケレンの語源を調べてみると、綺麗にするという意味もある英語の「クリーン」が語源で、いつの間にか「ケレン」と呼ばれるようになったようです。
外壁塗装で使用される言葉には、聞き慣れないものも多いです。
たとば、鼻隠しや唐草、けらば、などです。
ケレンの役割
ケレンの役割について見ていきましょう。
ケレンは外壁塗装において、どのような役割を果たしているのでしょうか?
塗料を密着させる
ケレンの役割の1つが、下地と塗料が密着しやすいようにすることです。
表面がつるつるの状態では、塗料を塗っても剥がれやすくなるのは分かりますよね?
ケレンは、わざと小さな傷を塗装面につけていき、塗料がしっかりと接着するように下地を調整するのです。
ケレンで作る小さな傷(凹凸)は、「アンカーパターン」と呼ばれています。
また、アンカーパターンを意図的につくり、塗料を吸い込ませてしっかり接着させることを「アンカー効果」と言います。
アンカーは「投錨」のことで、いかりを下ろして船をとどめる意味もありますが、外壁塗装の場合は、塗料をしっかりとどめるという意味で使用されます。
表面の汚れを撤去する
ケレンには、表面の汚れを落とす役割もあります。
ケレンの語源は先ほど紹介したように「クリーン」なので、そもそものケレンの役割は、汚れを落として綺麗にすることにあります。
ケレンでの汚れ落としで多いのは、錆です。
表面に錆がある状態では、塗料を塗布しても上手く濡れませんし、塗りムラもできてしまいます。
塗料を塗る前には、ケレンを行って錆をしっかり落とすことが重要です。
錆をしっかりおとした上で錆び止めの塗料を塗布すれば、長期間、錆に悩まされることがなくなります。
弊社では、鉄が含まれた素材には、ケレンを行った後、下塗りとして錆び止めの塗料を塗布しています。
弊社で行った錆び止め塗料を塗布する工事の様子は、こちらでご紹介しています。
ケレン作業の手順
ケレン作業の手順について見ていきましょう。
ケレン作業は、塗装を行う前に行います。
塗装で一番最初に行うのが下塗りですが、この下塗りの前がケレン作業になります。
ケレン作業の前には、高圧洗浄を行っておきます。
高圧洗浄で塗装面を綺麗にした後、さらにケレンで綺麗にするということになります。
順番をおさらいすると、以下のようになります。
- 足場を設置する
- 高圧洗浄を行う
- ビニール養生を行う
- クラックなどの補修を行う
- ケレン作業を行う
- 下塗りを行う
- 中塗りを行う
- 上塗りを行う
現場の状況により手順が異なることもありますが、多くの場合は、上記のような手順で外壁塗装の作業が行われています。
ケレンに使用する道具
ケレンに使用する同義についても見ていきましょう。
ケレンでは、下地の状況に応じて以下の道具を使用します。
サンドペーパー
外壁塗装のケレンの際によく利用されるのがサンドペーパーです。
目の粗さによって、用途が異なります。
目の粗いサンドペーパーは錆落としなどに使用し、目の細かいものは、汚れを落としたり、アンカーパターンを作るのに使用します。
ケレンパッド
ケレンパッドは、研磨用たわしなどとも呼ばれるもので、錆を落とす際に使用することが多いです。
また、アンカーパターンを作る際にも、ケレンパッドを使用します。
スクレーパー
スクレーバーは、金属のヘラのことで、古い塗料を剥がすために使用します。
古い塗料だけではなく、頑固な錆を落とすときにもスクレーバーが使用されます。
スクレーバーは、外壁塗装のケレンだけではなく、壁紙やステッカーを剥がすのにも役に立ちます。
電動サンダー
スクレーバーやケレンパッドを使用しても剥がれないような頑固な錆は、電動サンダーを利用して撤去します。
電動サンダーは、サンドペーパーやディスクを取り付けて高速で振動させたり回転させることで、錆などを効率的に落とすことができます。
トタンの波板のような凹凸のある素材には、電動サンダーではなくケレンパッドなどを使用して手作業でケレンを行うことになります。
表面がフラットな素材では、電動サンダーが便利です。
ケレンは塗装前の下地を整える大切な作業!
ケレン作業についてご紹介してきました。
ケレン作業は、外壁塗装を始め、屋根塗装や付帯部の塗装でも必須の作業で、下地の汚れを落としたり、細かい傷をつけ、塗料をしっかり密着させる役割を担っています。
ケレン作業に使用する道具は、アナログのサンドペーパーやスクレーバーの他、電動サンダーを用いることもあります。
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