屋根を守る屋根板金の
種類と役割をご存知ですか?
お住まいの耐久性と防水性を維持するために
屋根の板金部分の定期的な点検と適切なメンテナンスは、建物全体の耐久性と防水性を維持するために欠かせません。
定期的な点検と早期の修理や交換は、雨漏りや建物への損害を防ぐために重要なんです。
屋根板金の修理内容は、老朽化や劣化による交換や補修が主な内容ですが、具体的な工事内容や費用は、屋根の形状や状態によって異なる場合があります。
このページでは、当社の屋根板金工事についてご紹介いたします。
3つの屋根板金工事とは?
棟板金の工事
棟板金は屋根の最上部で見られる板金
棟板金は屋根の最上部であり、屋根の形状をカバーする役割を果たしています。しかし、風や雨による劣化、老朽化、剥がれ、錆びなどが発生することがあります。このような劣化が進むと、雨漏りや風災のリスクが高まりますので、定期的な点検とメンテナンス、または必要に応じて修理や交換を行うことが重要です。
主な修理内容は、古くなった板金の交換や錆びた箇所の補修です。
また、必要に応じて下地の調整や防水処理も行われます。
棟板金は屋根の最上部で見られる板金
棟板金の釘抜けって?メンテナンス方法は?
棟板金の釘は、年月が経つと必ず抜けてしまうという特徴があります。棟板金の釘抜けを防ぐ方法はあるのでしょうか?棟板金のメンテナンスは?
この記事では、棟板金の釘抜けの理由や対処法などについて紹介していますので、ぜひ記事をチェックしてください!
棟板金も含まれる雨仕舞の構成や役割
雨仕舞(あまじまい)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?建築用語ですが、防水とよく間違えられることがあるようです。この記事では、雨仕舞の構成や防水との違いを解説しています!雨仕舞の役割についても詳しく紹介するので、最後まで記事をチェックして下さい!
棟板金の交換工事費用
棟板金の交換費用の目安は、およそ15万円程度が中心です。棟板金の交換のみの費用相場は、1メートルあたり4,760円です。
棟板金の交換目処は、10年と言われています。10年経過するとたいていの場合は釘浮き等が発生していますので、まずは点検をおすすめしています!
こんな症状がおこっているかも?
- 棟板金を固定している留め具である釘が浮いている
- 釘と棟板金のすき間に雨水が入り込んでいる
- 棟板金の継ぎ目のシーリングのすき間に雨水が入り込んでいる
- 棟下地の木が腐っている
- 釘が外れている
- 棟板金が浮いている
- 板金に錆が発生し、拡大しているかも
棟板金の不具合は徐々に進行します。雨漏りや事故にならないためにも、定期的な棟板金のメンテナンスは重要です。特に注目すべき項目は、棟板金の裏に取り付ける木製の棟下地の劣化であることが多いため、定期的な点検は必ず行いましょう。
貫板(ぬきいた)とは?
棟板金の下地に用いる木は貫板(ぬきいた)ともよばれています。
一般的には杉の貫板を棟下地として用います。
もちろん杉よりも高耐久な材木もあり、防腐加工をしたも材木もあります。
いちがいに「木が悪い」と結論づけるのも難しいところです。
谷樋板金の工事
谷樋板金は雨水が集まりやすい場所
谷樋板金は屋根の継ぎ目に取り付けられている板金で、雨水が集まりやすい場所です。
谷樋板金の修理では、古くなった板金の交換や歪んだ箇所の補修が行われます。
同時に、下に敷設されている防水紙の状態も確認されます。
屋根が合わさる部分に取り付けられていますから、放置すると雨漏りのリスクが高まります。
また、谷樋板金は経年劣化により穴が開いたり腐食したりする可能性があります。
定期的な点検とメンテナンスをして、必要があれば錆びた部分の修理や板金交換を行います。
こんな症状がおこっているかも?
谷樋の経年劣化により、
- 板金が曲がってしまっているかも
- 歪んだりしていない?
- 酸性雨などで穴が開いているかも?
- 釘と板金のすき間に雨水が入り込んでいる可能性も
- ゴミの詰まりなどによるオーバーフロー
谷樋板金の交換工事費用
谷樋板金の工事の費用は、谷樋を撤去・交換する場合は8~20万円位が目安です。
しかし、大掛かりな作業になる場合は80万円近くかかるパターンもあります。
谷樋板金は、錆びにくいガルバリウム鋼板でできているものがほとんどですが、時が経てば錆びてきます。
錆びが進行して穴が開いてしまうと、そこから雨水が室内側へ浸入し、雨漏りが発生します。
瓦屋根以外は手間がかかるため高額になりがち?
谷樋板金交換というとその部分を交換すればいいと考えがちですが、実はかなり大変です。
瓦屋根は部分的に瓦を取り外すことができるので、周囲の瓦を外して交換できるのですが、その他の屋根は面単位で屋根材を剥がしていかなければなりません。
つまり、1箇所の谷樋板金を交換するにはその両隣、屋根2面分の屋根材を剥がさなければならず、スレートや金属、アスファルトシングルなどの屋根材は一旦撤去した屋根材を再利用することは不可能なため、高額になることもあります。
谷樋板金は、実はステンレス製がおすすめ
谷樋板金はガルバリウムのものが主流ですが、傷みやすく、工事となると大工事に発展しやすいので交換する際はより耐用年数が長いステンレス製のものをおすすめします。
銅製の場合、瓦屋根であることが多いと思いますが、ステンレス製のものを選ぶのもアリでしょう。
ステンレス製と言ってもカラー鋼板ですので、落ち着いた色を選ぶことも可能です。ご希望がございましたら、お気軽にご相談くださいね!
水切り板金の工事
雨水が壁の中に回らないように守る“水切り板金”
水切り板金工事とは、雨水が壁の中に回らないよう、下に落ちるように施工する工事です。
水切り板金は、屋根材の種類によって形状が異なり、ガルバリウム鋼板、ステンレス鋼板、銅板などの材質があります。水が外壁や建物基盤に流れ込むことを防ぎ、建物の劣化を防止します。
また、水切り板金は見た目の美しさを保つ役割も果たします。
多くのご依頼をいただく、4つの水切り板金工事
雨押え水切り板金
約3,000円/m
1階部分の屋根と2階の外壁がぶつかり合う取り合い(接合部)の箇所。屋根と外壁の境目に設置され、雨水が屋根に浸みたり、強風による煽りを抑える役割を持っています。
壁止まり板金
約3,500円/m
軒先につけられる板金のことです。傾斜がある取り合いに雨が流れれば、雨水は雨押え水切り板金を伝って軒先に向かいます。
雨水を適切に排水する「雨仕舞い」のために取り付けられています。
ケラバ水切り板金
約5,000円~
切妻屋根において、屋根の傾斜がある方の端を「ケラバ」と呼びます。雨樋が取り付けられていない側の側面で、横から見て三角形の斜辺となる部分で、雨がよく当たり、雨水が流れる量も多い箇所です。
軒先水切り板金
約10,000円/m
屋根の雨水が流れ落ちてくる軒先に付けられているのが「軒先水切り板金」です。対策をしなければ雨漏りリスクが高い軒先を軒先板金によって屋根の内部への浸水を抑え、雨樋へ適切に流します。
水切り板金の修理費用参考
水切り板金の修理費用は、1メートルあたり300〜500円程度です。交換の場合は、一式で5万円以上、一部補修・交換の場合は1〜4万円です。
水切り板金は塗装も可能ですが、塗装をしてもすぐに剥がれてしまう場合もあります。
水切り板金の塗装の単価相場は300~800円/mで、30坪のお家の場合は6,000~24,000円ほどです。
劣化が広範囲の場合や、全体的に損傷している場合は、水切り板金を新しいものに交換します。
修理費用は家の大きさによって異なりますが、1mあたり10,000円~で対応可能です。
こんな症状がおこっているかも?
水切り板金の経年劣化により、
- 水切り板金の色褪せが起きていたら塗膜保護が劣化しています。
- 水切り板金の錆が起きている場合、塗装を怠ると錆が広がり穴が空いてしまいます。
- 水切り板金の凹み、歪みがあると、歪んだ水切り板金では雨水を正しく流せません。
- 水切り板金の外れ・浮き、釘の外れや浮きが起こっていることもあります。